社交ダンスにおける衣装の重要性

社交ダンスは、多くの人が思っている以上にハードなスポーツです。スポーツとして社交ダンスは、体操やフィギュアスケートと同じように演技を審査してもらって、その点数で競う競技です。社交ダンスでは、ダンスの技術がもっとも重要である事は言うまでもありませんが、審査委員に審査をしてもらう時に、衣装の存在がとても大事です。これはどういうことかというと、社交ダンスではダンスとドレスがマッチすると、爆発的な相乗効果が生まれますので、社交ダンスの選手を含めた関係者は、ドレスに対してはものすごくこだわります。

社交ダンスの種類

社交ダンスの衣装は、ダンスの種類によって分けることが出来ます。社交ダンスにおいてはモダン(スタンダード)ダンスとラテンアメリカダンスの2つです。モダンダンスは200年の歴史があり、貴族の社交の一環として行われたため、ヨーロッパの宮廷舞踏と言われています。一方でラテンアメリカダンスは、比較的新しく1913年にヨーロッパにサンバが伝えられたのが最初で、その後パソドブレ(1916年)、スクウェアルンバ(1948年)、キューバンルンバ・ジャイブ(1943年)、チャチャチャ(1950年)がヨーロッパに伝わりました。

それぞれの社交ダンスで着る衣装はほぼ定着していて、モダンダンスの場合は、男性は燕尾服を着用して、女性はロングドレスを着用します。ラテンアメリカの衣装に関しては、基本的に自由とされていますが、傾向としては女性の衣装は大胆で露出が多いものとされています。

社交ダンスのカラー選び

社交ダンスの衣装選びに関しては、冒頭でも申し上げましたが、ダンスとドレスがマッチすると、爆発的な相乗効果が生まれますので、衣装選びは真剣に選びます。特に重要なのは衣装のカラーで、自分たちはこのカラーが好きだから選ぶということはしません。まず、自分たちの特徴や強みは何かということから始まり、どれだけ個性的であるかという点を審査員にアピールするということがとても大事です。それは、競技に参加する選手間においては技術的な差異を見出すのはとても難しいからです。したがって、自分たちの個性は他とどのように違っていて、その個性はどういうカラーに結びつくのかということを真剣に検討をします。例えば、自分たちの強みは情熱的であるということであれば、赤がふさわしいですよね。このように、社交ダンス=個性をアピールする手段でもあるので、社交ダンスにおいて衣装が極めて重要なのはこういうところに要因があるのです。