社交ダンスは、映画やテレビのバラエティ番組の影響もありますし、最近で言うと、漫画の「ボールルームへようこそ」が累計100万部の売上という影響もあり、競技人口が増えていると言われています。この漫画の影響もあり、従来やや年齢の高い層がするスポーツであった社交ダンスの人口は、若いジュニア世代の参加が増えて、今や日本の社交ダンスの人口は世界一と言われていて、その人口は約160万人とも、200万人とも言われています。この辺り、ややどういう根拠から引き出している数字なのか、不明確な部分もありますので、実際に公式の記録を見つけ出して、そこから人口の推移を明らかにしていこうと思います。

社交ダンスの公的機関は細分化されている

社交ダンスに関する公的な機関は、以下の通り分化されていて

  • 財団法人日本ボールルーム・ダンス連盟 JBDF
  • 日本ダンス議会 JDC
  • 日本プロフェッショナルダンス競技連盟 JCF
  • 社団法人日本ダンススポーツ連盟 JDSF
  • 日本プロフェッショナルボールルームダンサーズ協会 JPBDA

5団体あるのですが、こちらでも人口に関する言及はされていないために、実際に冒頭の100万とも200万とも言われている競技人口を証明する情報がなかなか見当たりませんでした。

東洋大学において「日本のバレエ学習人口とバレエ参加率に関する大規模社会調査の比較分析」

その後調査をした結果東洋大学において「日本のバレエ学習人口とバレエ参加率に関する大規模社会調査の比較分析」をしていおり、ここで社交ダンスの人口の推移を調査しています。

社交ダンス人口の推移

こちらの東洋大学の調査においては、1996年と2006年と2011年に調査をしています。この調査記録は、記録毎に趣味や娯楽の項目で「あなたはこの1年間に何回しましたか?」という質問を行っていて、この項目には「洋舞・社交ダンス」という回答選択肢が独立して設けられています。この質問について10才以上の日本人の過去1年間の2011年の「洋舞・社交ダンス」の参加率は1.7%(男性0.6%、女性2.7%)で、推定人口は、194万人とされています。ちなみに1996年は1.5%(男性0.8%、女性2.2%)です。社交ダンスの参加推定人はというと、170万人です。2006年は1.8%(男性0.7%、女性2.7%)で、社交ダンスの参加人口は205万人ということがわかりました。増減率を計算してみると
1996年から2006年にかけて20%増で人口にすると35万人増加していますが、2006年から2011年にかけては5%減で、金光にしては約10万人減です。
ただ、この調査記録に関しては、2011年までの調査記録ということもあり、冒頭でもご案内をしましたが、漫画の「ボールルームへようこそ」が大変な人気もあり、ジュニア層の参加人口の増加が見込まれています。